2011年8月28日日曜日

津城(三重県)

とても近所の津城を見に行きました。
2011年8月27日です。

津城は、藤堂高虎築城とされますが、津市のHPを見ると織田信包が築城し、
いろいろあって、慶長年間に藤堂高虎が封ぜられたあと大改修をした城のようです。

津城の石垣は、
石材 花崗岩
雑割石の打込接
布積が基本のようです。

現在復元?されているのは、三重櫓で、もともとあった丑寅櫓とは違う外観のようです。
で、櫓の基礎になっている石垣を眺めていましたら、
津城の石垣にも刻印がありました。
上記の写真の石垣にも2つの刻印が確認できます。



このような刻印は特に複数の大名が関わった天下普請の城に多いそうです。
とはいうものの、多くの城で確認されているものです。
津城にもあると、刻印探しも面白くなります。

さて、三重櫓の乗っている石垣の本丸側法面にもいくつかあります。
津城は「三」と「丸大」が良く見られます。「こ」もその次くらいにあります。
「こ」は「月マーク」かもしれません。

丑寅櫓から本丸をはさんで反対側の、西鉄門虎口の石垣にも、いくつかあります。
上に記したもの以外に、

こちらのほうが種類が豊富です。
ざっとみた感じでこのようなものでしたので、もう少し詳しく見たらまだまだあるかもしれません。
面白いことは、刻印は北側石垣にしか見受けられず、ほかの方角の法面には無いようです。

折角近くに住んでいるので、少しずつ調査してみようと思いました。


2011年8月22日月曜日

琵琶湖疏水(京都)

三重から京都に遊びに行くとき、パークアンドライドを利用します。
滋賀の琵琶湖畔浜大津駅に車を止めて、京都市営地下鉄で行くとお得です。
一日駐車券がなんと500円なのです。
それで、浜大津駅から京都東山へ抜ける道は、琵琶湖疏水と並行して走っています。

2011年4月2日、家族に動物園に行こうと言って京都市営動物園を目指しました。
折角京都に来んだからと、南禅寺や霊鑑寺(4月の特別拝観)も周りました。
個人的には、琵琶湖疏水ツアーです。

蹴上で下車して、南禅寺に向かいます。
蹴上のインクラインに沿って歩くと南禅寺方面に抜けるトンネルがあります。
ここに「想奇観雄」という石額が埋め込んであります。
マイナーですが、これは第3代京都府知事(北垣国道)の揮毫によるものです。
北垣国道は琵琶湖疏水を計画した人です。
「想奇観雄」:優れた眺め、奇抜な発想
京都に対する気持ちのこもった4字熟語です。
このトンネルは、通るときに少し不思議な感覚になります。壁の模様が斜めなので、、、。

南禅寺では、水路閣を見ました。

基本です。

その後、哲学の道を通って霊鑑寺に椿を見に行きましたが、琵琶湖疏水沿いです。

 桜が綺麗でした。霊鑑寺の特別拝観は椿が好きな人にはオススメです。

さて、動物園にいけば、インクラインを下から見るのにちょうどいい場所がありました。
動物園に入らなければ気づきませんでした。
琵琶湖疏水記念館など取りこぼしはたくさんありましたが、これはこれで良い観光でした。

2011年8月18日木曜日

智積養水(三重)

2011年7月15日智積用水を見学に行きました。

江戸時代に菰野町から四日市市に越境して水が送られた用水です。
当時、水源をほかの村に渡すことはかなりの困難があったと思います。

水は、菰野町神森地区の蟹池の湧水を水源としています。



そして、金谷川に伏せ越し(逆サイホン)を敷設して、智積村に送水しています。

完全に伏せきれず、堰みたいになっています。

智積用水の詳しい経緯は、伏せ越し横の三十三間筒の脇の立て札に書いてあります。
立て札は智積村誌を引用しています。
「三十三間筒
<埋樋>神森村、桜村の界、金谷川底にして蟹川にあり。長三十間、竪二尺五寸、巾三尺。(付記)正徳元年(1711)松平越中守代官石原清右エ門官費を以て代替、長三十三間、内法三尺、其後石樋に換し前の数と改む。
江戸時代、智積東部は桑名藩松平家に属していたが、三滝川も金渓川(金谷川)も常水がなく灌漑用水にこまり、森(神森)の蟹池(伏流水)を水源とする蟹川に頼っていた。しかし、旱魃の年には水不足のため両村の間に水論が起こり、安永六年(1777)の訴訟問題は十年後の天明六年(1786)に解した。この結果、森村の用水の余分の水は残らず、埋樋(三十三間筒)を通して智積村へ流す約束ができた。・・・以下略」
とあります。

観光的には、近鉄湯の山線の桜駅から歩いて3分くらいの、西勝寺脇がとても整備されています。







西勝寺前の用水は、錦鯉なども泳いでいます。
すぐそばに、和菓子屋さんがあって休憩もできそうです。


余談ですが、西勝寺の石垣は野石の亀甲積というかなり気合の入った石垣です。
ほれぼれしますね。
石垣からお寺の格の高さが感じられます。

2011年8月16日火曜日

平子池(三重・津市一身田上津部田)

津市ため池めぐり

新池と親子池関係の平子池。
2011年6月22日
平子池はなんと貯水池内に水田があります。
貯水池上流側は浅くて芦原になっていて、右岸側に水田があるのです。


右岸側からみると田面が右手の堤体天端より低いのがよくわかります。
左岸側の芦原では、キレイな声の鳥が鳴いていました。
貴重な湿地の生態系空間を作り出しているようです。

堤体は長く両側に斜樋があり、両側から取水しているようでした。
両側に洪水吐があるのも特徴的です。
こんな教科書的でない構造を見るのも、ため池めぐりの楽しみのひとつです。

池にはブラックバスがいるらしく、看板が立ててありました。
商業用の池以外では、外来魚の放流はやめて欲しいものです。
ため池は地域の人に大切にされています。

新池(三重県津市一身田上津部)

津市ため池めぐり
三重県は尾鷲など多雨のイメージですが、津市は意外と雨が少なく、ため池地帯です。
現役のため池も多く、ため池めぐりはとても楽しいです。

2011年6月22日新池に行きました。
新池は志登茂川支流の水源地です。
すぐしたの平子池と親子池の関係です。(新池が上流)
津市のため池には、ほぼ100%記念碑か祠があります。
ここには嵩上げ記念の記念碑がありました。

側水路型の洪水吐が立派ですが、左岸の地山側に作っていないのがさすがため池。

雨の次の日に行ったのですが、堤体下流部に滲み出している水が少し気になりました。


安濃川第一頭首工(三重・安濃川)

安濃ダムを見に行ったついでに、安濃川第一頭首工を見てきました。
2011年2月6日

安濃川第一頭首工は、安濃ダムが作られたとき(国営中勢用水土地改良事業)に、
それまで安濃川にあった小さな頭首工を合口して作られた頭首工のうちのひとつです。







安濃川第一頭首工は、固定堰、可動堰兼土砂吐タイプの頭首工です。
ただ、この魚道は、、、エプロン下部の段差を解消しなければいけないのではないでしょうか?
ゲートはスライドゲートです。

シンプルな形状の堰で可愛らしいです。
近くに記念碑が立っています。土地改良事業は、地元との関わりが強い事業ですので
モニュメントでしっかりアピールしていていいと思います。

尻無川水門(大阪)

三重に引っ越して初めて大阪出張があったとき、一度行ってみたかったバイザゲートを見にいきました。
大阪にあるバイザゲートは3つあるのですが、今回は1つだけ周りました。
2011年1月28日です。

尻無川水門

尻無川水門は高潮被害から大阪市街を守っています。

この大きなゲートが動いて高潮をせき止めるのを考えるだけで、すごいなぁと思います。
1970年に竣工していますが、建設時に11名の方が亡くなっております。
鎮魂塔とその向かい側のゲート柵に鎮魂碑があります。


このような土木施設は多くの人の命を守っているのですが、このような犠牲の上にあることを
知っていることも大事だと思いました。

さて、尻無川水門の少し下流には、大阪市が運営する甚兵衛渡し船があります。
無料で船に乗れるのですが、地元の方が橋替わりに使っていて生活感溢れています。


尻無川水門にご訪問時は是非一度乗ってみてください。


2011年8月12日金曜日

熊本市河内町

熊本市河内町の農地石垣です。

安山岩
雑割石・野石
野面の布積みです。


面木(おものぎ)の棚田です。
隣に平安時代に歌に読まれた鼓ヶ滝があります。


ここは、小さくて比較的もろい赤みがかった安山岩が出ますので、それを使って丁寧に積んであります。
この奥に、宮本武蔵が五輪書を書いた霊巌洞という洞窟があります。
その地域は松尾町平山という地区で、ここにも芸術的な石垣の棚田がありますが、耕作放棄されています。
本当にもったいない。






さて、熊本市河内町といえば「河内みかん」といわれるくらいのみかんの里です。
みかん畑はほとんどすべて石垣で出来ています。
なかには、お城の石垣ばりに隅角部の天端石に反りをかけている石垣もあります。

どことなく、熊本城の石垣に似ているのは、文化ですかね。

熊本城(熊本)

熊本城の石垣
2010年1月4日

熊本城の石垣は、
安山岩
雑割石の打込接
です。

熊本城の石垣は、加藤清正が連れてきた穴太衆によるものと言われています。
穴太積は谷積みが基本ですが、熊本城のは布積みが基本です。
下の写真は頬当て御門から本丸へ向かう途中の石垣ですが、
左手上部は谷積み、右手の壁は布積みです。
左側の谷積みの方は、切込接と言えるくらい隙間がありません。
右側の布積みの方は、目地があいて目地石を入れて打込接になっています。


熊本城の石垣は武者返しなどと言われる反りが有名です。


ここが個人的におすすめの写真スポットですが、あの桜の木が邪魔です。
もう少し右から撮ればよかった。





石垣地域では、お城、神社、お寺などの石垣をみると地域の石垣の本気が見えます。
ぐうの音もでないくらい素晴らしい石垣です。

室生ダム(奈良)

三重に来て間もないころ行った名張から少し足を伸ばして室生ダムまで行きました。
2011年2月6日 室生ダム

赤いクレストゲートがいいです。
近くに行くとなかなか全景が撮れないので、いいポイントを探すのが大変です。
天端から見下ろすと、副ダムの水が凍っていました。
寒かった記憶はないのですが、、、。

今度は、近くの室生寺もついでに行ってみたいです。

比奈知ダム(三重)

三重に来て間もないころ見に行った名張のダム群
2011年2月6日 比奈知ダム
お隣の青蓮寺から車で30分くらいで近い!

天端がピンクでキレイです。
ダムを見ながらお昼を食べました。
噂の天端側水路。
今度、見学会があったら是非入って歩いてみたいです。

堤体の下では、比奈知ダムのマスコットキャラクターホタルン君を見ることができます。
あと、下流部の公園には、フランシス型水車と発電機が置いてあり、水力発電の勉強ができます。
これを見てもフランシス型水車の構造はやっぱり難しいです。








青蓮寺ダム(三重)

津に来て間もないころ、名張のダム群を見に行きました。
2011年2月6日に行った、青蓮寺ダム

水資源機構は、仕事でお世話になったこともあるので親しみがあります。






そういえば、三重大学の会議室に青蓮寺ダムの絵がありました。
今度写真を撮ってみてUPしてみたいと思います。

おすすめの絶景ポイントから、


春は黄砂が降ってけぶってだめですね。

また、今度はアポとって見学に行きたいです。

2011年8月11日木曜日

石橋潜水橋(三重・雲出川)

近鉄の大阪-名古屋間、伊勢中川駅から少し大阪よりの伊勢石橋駅の近くに石橋潜水橋があります。
車窓から見えていて、いつか行ってみたいと思っていました。



狭いのですが、交通量はなかなか多くて橋の途中に歩行者用避難場所があります。

川を吹く風が気持ちいいです。
車で行ったのですが、怖くて渡れませんでした。


真見潜水橋(三重・雲出川)

雲出川の潜水橋が津市の広報に乗りました。
見たくなって見に行きました。





家城ラインという景勝地にある潜水橋です。
潜水橋というくらいですので、洪水時には沈んでしまうことでしょう。





下流側は石張りです。
上流に南家城川口井頭首工が見えます。

南家城川口井頭首工(三重・雲出川)

真見の潜水橋を見に行くと、その上流に南家城川口井頭首工が見えます。






石張りの流れが美しい頭首工です。
南家城川口井という用水は平安時代1190年に開削された歴史ある用水のようです。
2000年に改修がなされたようです。

とても風景の中にあります。
駐車スペースがありませんので、リバーパーク真見に駐車して歩かれるのがよいかと。



安濃ダム(三重)

三重県津市にある安濃ダム。

大学から一番近いダムなので、2011年6月29日に学生と見学に行きました。



管理棟裏に気象観測器があります。
パン蒸発計がありました。







管理棟でビデオを見たり、お話を聴いたりして、監査廊も案内してもらいました。



天端のゲート群。
左から表面取水ゲート(浮きが付いています)
洪水吐きゲート(ラジアルゲート3門)
一番右が洪水放流非常用ゲート(ローラーゲート)
となっています。
表面取水ゲートと洪水吐きゲートは巻き上げ室にも入れてもらいました。
洪水吐きゲートは、
洪水のとき、
停電時には発電機で対応し、
停電時に発電機も故障したときには手動で操作するそうです。
2重3重の対応策を用意してあり驚きました。


監査廊では、堤体のひずみを計測するプラムラインも見せてもらいました。
こんなに近くで見てよいのかというほど近づいて見ることができて感動しました。

やはり、ダムは事前に申し込んで見に行くと充実した見学ができますね。